2008.02.06 Wednesday
阪神・藤川、2億8000万円で更改 2008.2.6.
藤川 出来高いらん!2億8000万で更改
デイリースポーツ - 2008/2/6 10:21
阪神・藤川球児投手(27)が5日、キャンプ地の沖縄県・恩納村にある選手宿舎で代理人の橋岡宏成弁護士同席のもと、契約更改。すでに代理人交渉で合意に達していた年俸2億8000万円(1億2000万増)でサインした。会見では、球団から提案のあった出来高払いを断ったことを明らかにした。
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前を見据えて藤川はこう言った。
「要望は出来高はいらないということです」
すでに代理人交渉で金額について合意していたが、この日が正式サイン。当初は付帯されていると思われていた出来高の存在を完全に否定した。
「そういうことを考えながらプレーするのがイヤだった。仕事と思うことがイヤだったんです。何かをだれかに伝えたいという思いを邪魔することになるのがイヤだったんです」
何度も繰り返した“イヤ”という言葉に思いが表れた。マウンドという表現の場に『金』が付いて回るのを嫌った。純粋にボールへ思いを込めたい。打者に立ち向かいたいというわけだ。
高額年俸の契約更改では、年俸に出来高払いが加えられることが多い。出来高は設定された数字をクリアするごとにボーナスとして加算される仕組みだ。ベースアップには反映されないが、目の前にぶらさがる“ニンジン”は歓迎される傾向がある。藤川はこれを自らの契約に加えてしまうと、パフォーマンスに悪影響を及ぼすという。
球団側から見れば、藤川に出来高を拒否されると年俸のベース自体を見直さなければならない。これに対して交渉にあたった沼沢球団本部長は「自分のスタイルじゃないということで理解し、譲歩しました。当初よりは上積みがあったということです」と話した。
南球団社長は、前年の成績によって年俸を決める契約更改では、まだ出ていない成績に対して“期待料”の部分が生じるため、その部分を出来高払いに代えて年俸のベースを下げるべきだ-という持論を持っている。この方針を曲げてまで藤川の希望に沿う形にしたことになる。年俸は下柳を抜いて投手陣ではチームトップとなった。
「十分評価してくれているといつも思っています。自分の思っていることを形に表しながらチームに貢献していきたい」
最初の交渉で訴えたメジャー移籍希望は以降、封印。あとはシーズンで最高のパフォーマンスをするだけ。虎投最高年俸の実力をマウンドで発揮するだけだ。
[ 2008/2/6 10:21 更新 ]
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