2007.11.12 Monday
第38回明治神宮野球大会・2日日 2007.11.12.
<明治神宮野球>高校は常葉菊川、東北と明徳義塾が4強へ
毎日新聞 - 2007/11/12 19:09 第38回明治神宮野球大会は第2日の12日、神宮と同第2球場で、高校と大学の準々決勝各3試合があった。 高校の部は、常葉菊川(東海・静岡)が中盤の集中打で東洋大姫路(近畿・兵庫)の右腕・佐藤を攻略し、2年連続で4強に進出。残る2試合は打撃戦になり、東北(東北・宮城)が駒大岩見沢(北海道)にコールド勝ち、明徳義塾(四国・高知)は明豊(九州・大分)の猛追を振り切った。 大学の部は、早大(東京六)が九産大(九州)にコールド勝ち。先発・斎藤は3回KOされたが、相手制球難に乗じて中盤逆転した。東洋大(東都)は右腕・大場を打線が3本塁打などで援護し、東海大(関東第2)に逆転勝利。上武大(関東第1)は中京大(北陸・東海)に快勝した。 ◇13安打で5盗塁…常葉菊川が快勝 全国屈指の強力打線を誇る常葉菊川と、近畿ナンバーワン右腕と評判の東洋大姫路・佐藤。トップレベルの対決に注目が集まったが、常葉菊川が現時点では一枚上の実力を示してみせた。 5連打を浴びせたのは六回だった。それまでの佐藤は自己最速となる144キロの速球を披露する一方、落差のあるチェンジアップと切れのいいスライダーで相手をかわしていた。しかし、常葉打線は徐々にボール球に手を出さなくなってきた。「ストライクを取りに行った甘い球は全部打たれた」と佐藤。常葉打線は早いカウントから甘い球を次々と痛打した。 さらに光ったのは走塁だ。九回1死一、三塁の場面。3番・前田の打球は二遊間後方へ上がり、遊撃手が難なく捕球。その途端、三塁走者の戸狩が本塁へ向かって猛然とスタートを切った。予想外のタッチアップに遊撃手があわてて送球したものの、捕手が落球。この得点が象徴するように足でもゆさぶった。13安打で5盗塁。快勝だった。 「あの走塁はいつも練習していた」という戸狩は投げても8回3失点。先発の9人中、7人は夏の甲子園メンバー。経験豊富な選手をそろえる常葉菊川が、質の高い野球を見せつけた形だ。【滝口隆司】 ○…明豊は一時8点のリードを許したが、終盤2点差まで追い上げる粘りを見せた。なかでも1年生の7番・河野が4打数4安打と活躍。背番号は18だが、故障したレギュラーに代わって先発出場しており、神宮大会では2試合で8打数7安打と絶好調だった。河野は「全国大会で打てたことは自信になった」と喜びつつも「冬場にトレーニングを積み、もっと飛距離を伸ばしたい」と気持ちを切り替えていた。 ○…6月の大学野球選手権では、早大に1点差で競り負けた九産大。この日も早大の斎藤を三回KOするなど、序盤は押し気味に試合を進めたが、四回に弘中が4四死球を出すなど突如崩れて6失点。七回には2ランを浴びるなどしてコールド負けを喫した。それでも大久保監督は「早大さんに少しは慌ててもらえたかな」。斎藤攻略法としては、変化球の前に投げる直球を狙わせて成功したという。「選手たちは春の日本一チームの力を肌で感じたと思う」と話した。 ○…高校の部…○ ▽準々決勝 常葉菊川(東海・静岡) 000122002◆7 001010010◆3 東洋大姫路(近畿・兵庫) (常)戸狩、萩原−栩木(東)佐藤−長尾 駒大岩見沢(北海道) 1100130◆6 0041431◆13 東 北(東北・宮城)(七回コールド) (駒)板木、古川−松本(東)相田、萩野−関口 明 豊(九州・大分) 002200304◆11 20105410×◆13 明徳義塾(四国・高知) (豊)野口、今宮、祝−阿部(徳)南野、常原、亀井、中山−松村▽本塁打 音田(徳) [ 2007/11/12 20:05 更新 ] |