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阪神、福原完封で開幕3連勝 2008.3.30.
福原 セ界一番乗り完封で復活祭
デイリースポーツ - 2008/3/31 10:54 「阪神7-0横浜」(30日、京セラ) ドームに響く「六甲おろし」が勝者の胸に熱くしみた。「え〜、本当にうれしいです」。埋め尽くされたスタンドから「福原コール」が響く。歩んできた道に間違いはなかった。阪神・福原が107球の完封劇で“復肩”を力強く証明した。 四回だった。二死一塁から連続四球で満塁のピンチを招く。ここで横浜は代打・鈴木尚を起用。開き直るしかなかった。カウント1-1から、この日最速145キロ直球で追い込むと、最後は外角低めの直球で見逃し三振。普段はクールな男がグラブをたたき、右こぶしを力強く握った。 昨シーズン、キャンプで右ふくらはぎを痛めて戦線を離脱した。最後まで調子は戻らず、2勝8敗。「キャンプまでに100球、しっかり投げられるようにならないと1軍から外す」。信頼を失った右腕に首脳陣は厳しかった。久保、中西両投手コーチは、あえて非情に徹し、突き放した。 12勝を挙げた06年の投球フォームを思い出すため、何度もビデオ映像を目に焼き付けた。体重移動を修正し、下半身の強化に励んだ。年末年始も休まず、鳴尾浜でフォーム固めに努めた。 「野手の人が頑張ってくれて勝ったんだから、少しでも恩返したほうがいいんじゃないか」 この日の試合前練習、福原は調整を終えてベンチに戻ろうとする岩田を呼びつけ、練習最後までの球拾いを勧めた。チームに合流することもできず、復活を信じて汗を流した鳴尾浜生活。野球は1人ではできなかった。 九回二死二塁。最後は宝刀カーブで空振り三振を奪った。スコアボードには「0」が9つ。完封は05年6月9日オリックス戦以来3年ぶり。05年8月17日以降、これで横浜戦は自身5連勝だ。 「昨年のことは昨年のこと。頭の片隅に入れとかんといかんけど、きょうが開幕。また1年、頑張れるようにね」。間もなく桜の季節を迎える。福原の復活ロードにもきれいな花が咲き始めている。 [ 2008/3/31 10:54 更新 ] ![]() |