2008.04.06 Sunday
阪神、開幕から3カード連続勝ち越し 2008.4.5.
阪神 開幕から3カード連続勝ち越し 巨人は打線が沈黙
毎日新聞 - 2008/4/6 9:54 ○阪神3−1巨人●(5日) 阪神が開幕から3カード連続で勝ち越した。先発の岩田は球威十分で緩急もさえ、2勝目。打線は五回、四球とヒットエンドランで無死一、三塁とし、「(岩田に)投げる方に集中させたかった」という野口が先制の右犠飛。六回は金本の2ランで加点した。巨人は打線が沈黙。 ▽巨人・原監督 重いゲームが続きますね。グライシンガーは先発としてはよく投げてくれた。 ▽阪神・岡田監督 (グライシンガーをから3点を挙げ)最初から飛ばしとったから、何とか球数投げさせてな。連打、連打でいく投手じゃないから。(3カード連続の勝ち越しに)キャンプからいい流れ。みんながいいスタートを切れた。 ◇金本が値千金の特大2ラン…試合の流れがっちりつかみ 阪神1点リードの六回1死二塁。金本は、巨人・グライシンガーがど真ん中に投じた、141キロのストレートをジャストミートした。打った瞬間、それと分かる会心の一打。「何でもいい。どこかに落ちてくれと思って打った」打球は、右中間への特大の2ランとなった。 阪神打線は、巨人先発のグライシンガーを打ちあぐねていた。一回は3者連続三振。決め球のチェンジアップにタイミングが合わず、三回まで無安打に抑えられた。四回の攻撃に入る前には、ベンチ前まで円陣を組んだ。あえてチェンジアップに狙いを絞った。 五回、先頭の鳥谷が四球で出ると、フォードの5球目にヒットエンドランを仕掛けた。フォードは、低めのチェンジアップを左前にはじき返して一、三塁。続く野口の浅めの右邪飛で、鳥谷が果敢に本塁突入し、先制点を挙げた。 この1点がグライシンガーに動揺を与えた。わずかながら、直球が高めに浮き始めた。百戦錬磨の金本が、それを見逃すはずがなかったのだ。 試合の流れをがっちりつかみ、通算2000安打まで2本、400本塁打に3本に迫る価値ある一発。金本の引き締まった顔は、「どうだ」と言わんばかりだった。 ○…大記録を目前に控えても、阪神・金本は心の乱れを感じさせない。六回1死二塁。巨人・グライシンガーの高め直球をかぶせるようにたたいた。外野手が早々と打球を追うのをあきらめた豪快な2ランが、右中間席へと消えていく。「甘めやろ。唯一の(失投だった)球や」。研ぎ澄ました集中力はさすがの一言。これで通算2000安打まで残り2本だが、記録へのこだわりはない。チームを勝利へと導く価値ある1本を、今夜も気負うことなく積み上げた。 ○…13年ぶりに開幕から3カード連続負け越しとなった巨人の原監督は「重いゲームが続いてますね。初めて口にするけれど、我慢だな」と悔しさをかみ殺した。打線はわずか4安打。八回、内野ゴロの間に1点を返したのが唯一の得点。適時打は44イニング出ていない。頼みの中軸はラミレスが3三振を喫するなど無安打。特に李スンヨプは11打席連続無安打と深刻。試合前、気分転換にストッキングをユニホームで隠し、特打に取り組んだものの効果がなく「成績は見てのとおり」。先発投手もふがいなく、8試合で勝ち星を挙げた投手はゼロ。投打に振るわず、最下位脱出の道は険しい。 [ 2008/4/6 9:54 更新 ] |