2008.03.18 Tuesday
2008オープン戦 G−T 2008.3.17.
虎将の執念に応えた!“新代打の神様”桧山、同点タイムリー
サンケイスポーツ - 2008/3/18 8:03 (オープン戦、巨人1−1阪神=九回規定により引き分け、17日、東京ドーム)新代打の神様や! 阪神・桧山進次郎外野手(38)が17日の巨人とのオープン戦(東京D)で、八回二死一、三塁に代打出場。右前へ同点適時打を放った。代打の代打という公式戦さながらの緊迫した場面で、勝負強さを発揮。G4番勝負で、2勝2分け。頼れるベテランがいれば、伝統の一戦も大丈夫や。 乾坤一擲の一撃を食らわした。前哨戦とはいえ、相手がGとなれば別。負けなかったことに価値がある。1点を追う八回。桧山が今季15打席目でたたき出した初打点は貴重な同点タイムリー。“新代打の神様”の輝きで、背水の虎を救った。 「こういう雰囲気に、慣れていかないとアカンよね。きょうも(公式戦と同じ)DHなしの試合だったし、(OP戦も)残り少ないからね」 緊迫感すらも心地よさに変える術を知っている。八回二死一、三塁。代打・浅井に対し、巨人は2番手・藤田に代えて会田。岡田監督は代打の代打を告げた。OP戦では異例の策が背中を押す。「甘い球が来たら振ろうと思っていた」。1−0からの2球目。内角に甘く入った変化球を見逃さず、右前へ。将の執念さい配に応えてみせた。 おぜん立てもそろっていた。2番手・藤田が八回無死二塁で、矢野に死球。正妻がマウンドをにらむ姿に、虎党からも怒号が飛んだ。オープン戦とは思えない、殺伐とした空気。その中で集中力を極限に高めた。 「実戦さながら? むこうもそうだし、こっちもそうだから。」 平坦ではない17年を過ごしてきた。だから、異様なムードを心から楽しめる。中村、藤田、柴田(代行)、吉田、野村、星野、岡田と7人の監督の下で戦ってきた。レギュラーをつかんだと思えば、監督交代で白紙。それでも目標があった。 「(横浜の)工藤さんみたいに長くやりたい」。44歳にして先発ローテを譲らない左腕の名をあげた。 だからこそ、今オフのグアム自主トレでは専属トレーナーの仲田健氏が「ここ2、3年でもっとも充実している」と太鼓判を押すほど、上半身を集中的にトレーニングした。いつとも知れぬ出番を待って、試合中の柔軟運動も欠かさない。ついたニックネームが『ミスター・ストレッチマン』。日陰の努力が、1打席にかける集中力を磨き上げてきた。神懸かり的な勝負強さは、決して偶然の産物ではないのだ。 「いよいよ(シーズンが)始まるなという感じがするよ」。昨年は代打での打率こそ.186なものの、8月21日のヤクルト戦(神宮)で代打満塁弾、9月7日の巨人戦(東京D)は代打V弾。虎党の大声援に、ここぞという場面で信頼に応えてきた。今年も“ヒーやん”のひと振りが、猛虎に流れを持ってくる。 [ 2008/3/18 8:03 更新 ] |